【フリー物語素材】雪の街

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はるくじら
はるくじら

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  • 時間:約3分30秒

※動画の音声はVOICEVOX様の波音リツを使用しており、 フリー素材ではございません。
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テキスト

のら猫のクロは、自分の居場所を見つけるための旅にでていました。
食べ物を探し歩いているうちに、夜の雪の街に迷い込んでしまいました。


外はとても寒く、足は氷のように冷えました。
たくさんの家が並び、あたたかな明かりが漏れ出ています。
晩御飯のおいしそうな香りもしてきました。


クロは雪をしのぐため、とあるお家の屋根の下にもぐりました。
だけれど、少し風が吹くと、雪が屋根の下に舞い込み、からだに降りかかります。


雪がかからないように、もっと奥のほうに行こうと歩き出した時
そばに並べたあったバケツを倒してしまいました。


物音に気づいた家主のおばさんが玄関から出てきました。
とても怖い顔つきで雪かき用のスコップを振り上げ、
「あっちへおいき!」と追い払われてしまいました。


クロはまたトボトボと冷たい雪の上を歩いていきました。
空腹も限界に達し、あまりの寒さに意識もぼんやりとしてきました。


そしてついに、クロは雪道に倒れこんでしまいました。
雪がどんどんクロのからだに降り注ぎます。


そのとき、外で雪遊びをしていた女の子が、何かが雪に埋もれていることに気づきました。
なにかしら?と近づいてみると、猫が倒れていることがわかりました。


女の子は、大変!と思い、冷たくなった黒猫を抱きかかえて自分の家に帰りました。
家にいたお母さんも「まあ、どうしたの!」と驚いて心配しました。


女の子は、クロの濡れたからだをタオルでふき、毛布にくるんで暖炉のそばに置いてあげました。


しばらくすると、クロは目を覚ましました。
知らない女の子が心配そうにクロをのぞきこんでいました。


「お母さん!目を覚ましたわ!」と女の子が喜びました。
クロは立ち上がると、おなかの音がぐーっと鳴りました。


「おなかがすいているのね。」と女の子はすぐに、あたたかいミルクを用意してくれました。
クロはそれを、一気に飲みほしました。
今まで味わったことのないくらいにあたたかくておいしいものでした。


クロはお礼を言ってすぐに家を出ていこうとしました。
玄関のドアを前足でカリカリかいていると、女の子がクロを抱き上げました。


「お母さん、今年のクリスマスのプレゼントはいらないわ。
だから、この子飼ってもいい?」と言いました。


お母さんはしばらく考えたあと
「そうね、こんなさむい外にでるのは大変ですからね。
その代わり、ちゃんと自分でお世話をするのよ。」と許してくれました。


「約束する!ありがとう。」

クロは思いがけないこのやりとりにビックリして固まってしまいました。

「私のおうちの家族になってもらえないかしら?」と女の子はクロに言いました。
クロはこの上ない喜びで、のどをゴロゴロと鳴らし、「にゃー」と返事をしました。

それから、女の子はクロのことを「ユキ」と名付けました。
近所の人は、黒猫なのにどうして?と不思議そうにしていました。

ユキは雪道を散歩しながら、その足元の冷たさに心地よさを感じていました。

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